「これからNISAを始めたいけど何がおすすめ?」
「オルカンとS&P500はどっちに投資すればいい?」
つみたてNISAやidecoなど非課税制度のおかげで多くの日本人が投資を始めています。
ですが初心者だと多くの投資商品があって選ぶのが大変に感じるかもしれません。
そういう人には全世界株式に分散投資できる「オルカン」がおすすめです。
この記事では「オルカン」について、「S&P500」「先進国株式」「新興国株式」と比較して詳しく解説していきます。
著者について
- 個人投資家として20年以上のキャリアがあり、インデックスファンドを長期投資中
- 「年収500万円でも150万円貯蓄する方法」ブログで会社員の資産形成を応援しています
- 節約、副業で貯めた資金をコツコツ投資、43歳で資産は5000万円オーバーしました
・この記事を書いている私のプロフィールはこちらです。
- 節約と投資と副業が趣味の40代サラリーマン
- 仕事は原価計算などお金に関する仕事一筋
- 趣味が興じて簿記2級を独学で取得
- 4人家族で生活費は月27万円。資産は4千万
- 35歳でうつ病を経験し、会社に依存しない生き方に挑戦中
オルカンとはどんな投資信託?

それではまず初めにオルカンについて基本的な説明をしていきます。
オルカンとは
オルカンは「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」というインデックスファンドの略称です。
その名の通り、先進国や新興国など多くの国の企業に分散投資された商品で、全世界の47か国の約2900銘柄に投資しています。
「MSCI ACWI(オール・カントリー・ワールド・インデックス)」という株式指数に連動しています。
信託報酬が安く、資産総額も大きい特徴があり、2019年から「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the year」で連続1位に選ばれています。

オルカンの特徴
オルカンの特徴は以下の通りです。
- MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスに連動
- 先進国23か国、新興国24か国に分散投資
- 時価総額加重平均方式(大企業中心に投資)
- 信託報酬がインデックスファンドの中でも最低レベルの0.1144%
- 分配金は再投資型で複利効果が得られる
- つみたてNISA、idecoの対象商品
信託報酬が低く世界的に分散投資ができるため、自分で会社を選べない人や、株価を日常的にチェックできない人にはおすすめです。
オルカンの組み入れ銘柄
続いてオルカンがどのような会社に投資しているのか、上位10社とその投資比率を紹介していきます。

上位に入る会社はすべてアメリカ企業となっていて、全世界株式のイメージと異なるかもしれません。
とはいえアメリカは世界最大の金融市場であり、全世界的にビジネスを展開している企業がランクインしています。
そのため世界の経済発展の恩恵を受けて株価の上昇が期待できます。
オルカンの国別投資比率
続いて国別の投資比率をグラフで紹介します。

一番比率の高いアメリカ株への投資比率は、約60%と半数以上になっています。
続いて日本が約5%、それ以降はイギリス、カナダ、フランス、スイスなどの先進国が続きます。
オルカンの産業別投資比率
続いて業種別の投資比率をグラフで紹介します。

もっとも比率が高いのがアップル、グーグルなどのIT関連で約20%、続いて金融やヘルスケアといった業種が続きます。
株価が高く企業規模が大きいIT関連に比重が大きいですが、幅広い産業に広く分散投資していることがわかります。
オルカンとS&P500、全世界、先進国、新興国どれが有利?

続いてオルカンと同じ「eMAXIS Slim」シリーズと比較した結果を紹介していきます。
いずれも信託報酬が低く抑えられていて似た値動きをしますので、どれが自分に合っているか検討してみてください。
基本情報の比較
まずは基本的な内容を比較します。
- オルカン:全世界47か国に分散投資
- 日本株式:日経平均指数に連動
- 先進国株式:MSCIコクサイ・インデックスに連動
- 新興国株式:MSCIエマージング・マーケット・インデックスに連動
- S&P500:米国株式指数「S&P500」に連動

いずれの商品も分配金は0円で、配当金は再投資します。
資産規模が最も多いのはS&P500で約1.8兆円と、オルカンの2倍近い規模になっています。
また信託報酬や直近1年のリターンを見ると「先進国株式」や「S&P500」がオルカンを上回っています。
この結果だけ見るとS&P500のほうがメリットが多いように見えますが、必ずしも今後同じようなリターンになるとは限りません。
チャートの比較
続いて2020年からのチャートを比較します。
比較した指標は以下の通りです。
- オルカン:赤
- 先進国株式指数:黄色
- 新興国株式指数:水色
- S&P500:オレンジ

ここ3年のチャートでは先進国株式、オルカン、S&P500、新興国株式の順に利回りが高くなりました。
全世界に分散投資するオルカンですが、先進国株式に非常に似た値動きをしていることがわかります。
利回りの比較
続いて過去5年間の平均年リターンを比較してみます。
2018年から2022年までの5年間の各ファンドの平均利回りは以下の通りです。

過去5年間ではオルカンが最も利回りが高く、先進国株式やS&P500が続きます。
オルカンであれば1つのファンドで全世界に分散できるので、わざわざ複数のファンドを組み合わせる必要がないと言えるかもしれません。
オルカンのメリット・デメリット

それではこれまでの結果などから、オルカンのメリット・デメリットをまとめていきます。
メリット
オルカンのメリットは以下の通りです。
- 業界最安値水準の信託報酬
- 1つで47か国の先進国・新興国に投資可能
- ほったらかしでも長期投資で値上がりしやすい
- つみたてNISAやidecoなら非課税で運用可能
オルカンの一番のメリットはほったらかしでも年率約7%の運用を目指せることです。
これからも同じ運用成績が続くかは不明ですが、長期的には技術革新や人口増加で世界経済が発展することが予想されています。
デメリット
一方で考えられるデメリットには以下のものがあります。
- 小型株や新興市場には投資していない
- スタンドアローン市場には投資していない
オルカンは全世界株ですが先進国・大企業中心に投資していて、小規模企業や新興市場の企業にはほとんど投資していません。
企業規模に応じて投資額を設定しており、流動性のある市場にのみ投資を限定しているからです。
またカントリーリスクの高いスタンドアローン市場には投資していません。
スタンドアローン市場とはロシアやウクライナ、レバノンなど政情不安定な国の市場のことです。
ハイリスク・ハイリターンな市場を除いて投資している点は、安定した運用につながるメリットともいえます。
オルカンに投資する方法

最後にオルカンに投資するおすすめの方法を紹介します。
長期投資でコツコツ
オルカンは分散性が高く、1つの会社が倒産したり、特定の国で紛争が起きても簡単には暴落しません。
ですが2022年のような株式市場全体が下降相場のときは、株価が下落してしまいます。
そのためおすすめなのは一回ですべての資金を投入するのではなく、毎月コツコツと決めた額を投資して、長期間保有することです。
有名な方法にドルコスト平均法があり、さらに利回りを追求するバリュー平均法などがあります。
ドルコスト平均法とは、毎月投資する額を決めて購入できる株数を買っていく簡単なルールですが、バリュー平均法は評価額に合わせて購入する株数を決める方法です。
少しややこしいので別記事で紹介しています。
つみたてNISAやidecoで非課税で運用
ドルコスト平均法やバリュー平均法と相性がいい投資方法がつみたてNISAやidecoです。
理由は運用益に税金がかからないことです。
ただし配当金に対しては課税されるため注意が必要です。
その点、オルカンは配当金をすべて再投資するため、基本的に無税で運用できるメリットがあります。
SBI証券がおすすめ
つみたてNISAやidecoを始めるならSBI証券がおすすめです。
その理由はユーザー満足度が高く、個人投資家の口座開設数が国内1位だからです。
またつみたてNISAを三井住友カードで引き落としすれば、投資額の最大5%分のVポイントが還元されます。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
最後に
つみたてNISAやidecoという制度はよく知られるようになりましたが、まだまだ利用者は少ないのが現状です。
老後のお金が不安でも、毎日の生活がいっぱいいっぱいで投資まで手が回らないのが現実かもしれませんです。
ですが今後さらに社会保障費の増大や、消費増税、給与の削減が進めば、生活は厳しくなる一方です。
5年後、10年後にどのような生活を送れたら自分や家族にとって理想でしょうか。
もし今より豊かな生活を目指すのであれば、今から少しずつ節約や副業、投資で明るい未来づくりの準備を始めてはいかがでしょうか。
このブログではさらに詳しい投資に関する知見をこちらの記事でまとめています。
このブログでは節約・副業・投資に関する資産形成に役立つ情報を紹介しています。
一人でも多くの読者の方が、今日から豊かな人生設計を始めるきっかけになればと思っています。
良かったら気になる記事があれば、こちらから是非お読みください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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