「40代になればもっと給料が上がっていると思っていた。」
「どうしたらお金の不安のない生活ができるんだろう・・」
こんな悩みがもし今あるとしたら、これから年を取るとさらに問題は深刻化するかもしれません。
なぜならこれからの日本は少子高齢化で社会保険は値上がりを続け、国際競争力の低下で企業が益々稼ぐ力を失っていくからです。
実際に日本人の平均賃金は過去20年間ほとんど増えていないのにかかわらず、税金や社会保険は増え続けています。
大企業に勤めていても、終身雇用が崩れ始めていて40代が定年まで勤められる保証はありません。
50代、60代を迎えたときに一体どんな生活を送っていたいですか?
著者について
- もうすぐ勤続20年の40代サラリーマンです
- 経理部に所属し、労務費管理などに関わる業務を担当しています
- 給与所得の他に、副業・投資収入を毎月で資産形成、40歳で資産4千万円オーバーしました
・この記事を書いている私のプロフィールはこちらです。
- 節約と投資と副業が趣味の40代サラリーマン
- 仕事は原価計算などお金に関する仕事一筋
- 趣味が興じて簿記2級を独学で取得
- 4人家族で生活費は月27万円。資産は4千万
- 35歳でうつ病を経験し、会社に依存しない生き方に挑戦中
40代の給料が上がらない本当の理由とは

40代サラリーマンの給料が上がらない理由は、社会的な要因と個人責任に関わる要因があります。
それぞれの要因を一つずつ解説していきます。
40代の給料が上がらない社会的原因
役職ポストがあかない
現代の日本企業の多くは平均年齢が上がっています。
上場企業1,792社の従業員平均年齢を調査したグラフによると、2011年からの9年間で1.6歳平均年齢が上昇しています。

上の世代が詰まっていると中々役職が回ってこないので、役職手当がもらえず給料が頭打ちになってしまいます。
会社の業績が悪い
現代の日本企業を取り巻く環境は以前より多くの問題を抱えています。
- コロナショックによる売り上げ低迷
- ウクライナ紛争によるエネルギー価格高騰
- 円安による輸入物価上昇
- 少子高齢化、増税による購買者数の減少
実際に独立行政法人「労働政策研究・研修機構」が、2018年以降の日本国内企業の営業利益を調査した結果を紹介します。

営業利益率はコロナショックが発生した2020年では大きく落ち込んでおり、その後も0%付近を推移していることがわかります。
企業が人件費より内部留保を優先している
コロナなどで企業環境が苦しい事情もあって、更なる経営悪化に備えるため内部留保をため続けています。
特に大企業の内部留保は2008年に283兆円だったのに、2018年には約1.6倍の449兆円に増えています。(厚生労働省統計調査による)

一方で従業員の実質賃金は下がり続けていて2008年の458万円から、2018年には431万円に減少しています。
40代の給料が上がらない個人的原因
労働生産性の低い業種で働いている
労働生産性とは労働時間当たりに産み出した付加価値の額で決まる指標です。
例えば同じ料理人の場合でも高級フレンチのシェフのほうが、立ち食いチェーン店の料理人より労働生産性が高くなります。
そのため一生懸命働いていたとしても、環境が恵まれなければ多くの価値を生み出せないため、高い給料は得られなくなります。
日本人の給料が上がらない原因の一つに、労働生産性の低い業種に労働者が集まっていることが挙げられます。
アメリカの労働生産性を100として、日本の産業別労働生産性を比較したグラフを紹介します。
このグラフで横幅が広い産業ほど、従事している労働者が多いことを表しています。

このグラフから日本人の大半が労働生産性の低い「金融」「卸売り・小売」「飲食」などに従事していることがわかります。
一方で、日本のお家芸といえる自動車や機械産業の労働生産性は、アメリカと比較して変わりありませんが、従事している労働者は少数です。
これでは労働者全体の平均で見ると、労働生産性が低くなるのは仕方がないでしょう。
出世できない
40代になっても平社員だと給料が頭打ちになってきます。
昇給には出世が大きくかかわってきますが、出世できる人にはいくつかの特徴があるといわれています。
統計的なデータがあるわけではありませんが、人材派遣大手パソナでは以下の項目を挙げています。
- 出世する人の顔は、笑顔である
- 出世する人は、積極的にコミュニケーションをとっている
- 出世する人は、人の悪口を言わない
- 出世する人の服装は清潔感がある
- 出世する人は礼儀正しい
仕事の成果を上げることはもちろん重要ですが、対人関係も同じように疎かにできないと言えそうです。
給料を上げるための行動をしていない
40代の中には年功序列雇用の意識が残っていて、一度会社に入れば定年まで大丈夫と思っているかもしれません。
そういう人は資格を取って自分の市場価値を高めたり、副業収入を作ろうとする努力を怠りがちです。
ですが年功序列は突然終了する可能性があり、そのときに準備ができていない人は大幅な給料ダウンで働かざる得なくなります。
年功序列をやめた大企業
- ソニー
- パナソニック
- 日立
- 川崎重工
- 損保ジャパン
- 三菱ケミカル
自分の勤務先が年功序列を廃止しても、市場価値を高めておくことでより有利な転職先を見つけることができます。
40代の給料が上がらないのはどうしたらいい?

ここまで給料が上がらない原因を、社会的・個人的な面から解説してきました。
続いてこれからの厳しい時代に給料を上げるためには、何をすればよいのか具体的に解説していきます。
昇進を目指す
昇進は自分で決められることではないのですが、大きなリスクなく給料を上げる有効な手段です。
当面の収入だけではなくボーナス、退職金、年金、退職後の転職先などで有利になる場合があります。
例えば退職金の場合、平社員と役職者では以下のように大きな差があります。

ではこれまで出世に縁のなかった人が、どうすれば出世できるのかというと会社ごとに人事考課は違うので必ず正解はありません。
一般的なことで言えば、以下の点を注意するとよいでしょう。
- あいさつは丁寧にはっきりと
- 上司が困っているときにサポートする
- ホウレンソウを怠らない
- 誰とでもコミュニケーションをとる
- ライバルが少ない部署に異動する
スキルを上げて転職する
給料を手早く上げる方法として転職は有効な方法です。
とはいえ転職したからと言って給料が簡単に上がるわけではありません。
政府統計による調査では、2021年上期の転職者のうち「給料が増加した」と回答した割合は約3人に1人でした。

一方で「給料が減った」という回答もほぼ同数いることから、転職者本人のスキルやアピール力などが重要となります。
給料を上げるための1つの手段として、資格取得などがあり最近ではオンラインで安価に勉強できるサービスも出てきています。
副業を始める
昇進が難しく、転職のリスクを負いたくないなら副業という手があります。
会社員でも勤務先で副業が認められていたり、副業収入を明かさなければリスクなく開始できます。
副業といっても様々な仕事があります。
おすすめランキング(TECH CAMPより)
- プログラミング
- WEBライティング
- ブログ・アフィリエイト
- スキル販売
- データ入力
もし副業を始めるなら、自分が会社員生活で身に着けたスキルやノウハウを活かすと効率的に稼ぐことができます。
もし会社でプログラミングを使っているなら即高額案件を請け負える可能性があります。
また金融業や医療系などの従事者なら高単価なライティング案件で稼げたりします。
40代から豊かに暮らすために始めること
これまで40代の給料が上がらない原因、上げるための方法を紹介してきました。
とはいえ社会的に見て今後大きく給料が上がることは期待できません。
厚生労働省の調査によるとサラリーマンの平均年収は2018年までの20年間で約30万円下がっています。

個人の努力だけで収入を大きく上げることは難しい時代といえると思います。
そのためお金に不安を持たずに暮らすには、給料を上げること以上に生活費を見直して収入に見合う生活を送ることをお勧めします。
平均的な年収といわれる500万円でも生活が苦しいという人の特徴や、原因と対策をこちらの記事で解説しています。
最後に
40代の給料が上がらない原因を社会的要因、個人的要因に分けて解説してきました。
給料を上げるために個人でできることに取り組みながら、社会情勢の変化に柔軟に対応できる準備が必要と言えます。
10年、20年後に今より豊かな暮らしを目指したいのならば、少しでも早く将来のために準備を始めたほうが良いかもしれません。
このブログでは節約・副業・投資に関する資産形成に役立つ情報を紹介しています。
一人でも多くの読者の方が、今日から豊かな人生設計を始めるきっかけになればと思っています。
良かったら気になる記事があれば、こちらから是非お読みください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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