「最近よく水素社会が進むって聞くけど投資する方法は無いかな?」
「HYDRに投資したいけど大丈夫?評判は?」
こんな疑問がある人に水素ETF『HYDR』について詳しく解説していきます。
HYDRは水素関連ビジネスに広く分散投資できるETFで、脱炭素社会が進み水素が普及したときに有望な投資商品です。
これからなぜ水素は注目されているのか、本当に水素が普及するのか、最近の動向を踏まえて投資の可能性を解説します。
この記事の内容を読むとこんなことが分かります。
- HYDRの基本情報、配当、構成銘柄など解説します
- 水素は燃やしてもCO2が出ない上に、熱量がガソリンの2.7倍あります
- 貯蔵しても減らないメリットがありますが、製造や運搬が困難など課題があります
- 2050年には4割が水素に代わると考えられています
- HYDRに投資するならSBI証券がおすすめです
著者について
- 自動車メーカー勤務、工場のCO2排出0活動で水素技術に携わっています
- 「年収500万円でも150万円貯蓄する方法」ブログで会社員の資産形成を応援しています
- 節約、副業で貯めた資金をコツコツ投資、43歳で資産は5000万円オーバーしました
・この記事を書いている私のプロフィールはこちらです。
- 節約と投資と副業が趣味の40代サラリーマン
- 仕事は原価計算などお金に関する仕事一筋
- 趣味が興じて簿記2級を独学で取得
- 4人家族で生活費は月27万円。資産は4千万
- 35歳でうつ病を経験し、会社に依存しない生き方に挑戦中
水素ETF『HYDR』とは?株価や配当利回り、今後の見通しを徹底解説

まずはHYDRの基本情報・構成銘柄・配当利回りなど紹介します。
HYDRとは
HYDRは水素ビジネス関連の企業に分散投資しているETFです。
『Solactive グローバル水素指数』に連動しています。
水素は脱CO2社会の切り札の一つとして有望視されており、水素自動車や水素発電など今後の技術動向が注目されています。
HYDRの基本情報・株価
HYDRの基本情報を紹介します。

HYDRは米国Nasdaq市場で取引されていて、設立からまだ1年ほどの新しいETFです。
日本ではSBI証券、楽天証券などで取り扱いしています。
HYDRの投資地域
HYDRの投資地域は以下の通りです。

約半分の資金を米国に投資していて、その他にはノルウェーやカナダなど欧米諸国中心に投資しています。
HYDRの構成銘柄
HYDRの上位10位までの投資銘柄は以下の通りです。

1位の『NEL ASA』はノルウェーに本社を置く水素製造・貯蔵・流通会社です。
2位の『BLOOM ENERGY』は米国の水素製造機器メーカーです。
このように水素ビジネス関連の会社に分散投資されています。
HYDRのチャート
HYDRの現在の週足チャートは以下の通りです。
2022年は低調に推移しており、11月には最安値10.01米ドルを記録しています。
HYDRの配当利回り
HYDRでは現在配当金を分配していません。
今後の分配金予定も出ていません。
水素ETF『HYDR』はおすすめか。脱炭素の切り札

水素ビジネスがなぜ注目されているのか、今後の動向などを解説していきます。
水素のメリット
最近、街中で水素ステーションを見かけたり、脱炭素化社会に関するニュースを耳にする機会が増えていませんか?
水素は近年特に脱炭素社会に向けて有望視されてきていて、その理由は以下の通りです。
- 水素は燃焼してもCO2を出さない
- 水素は水を電気分解で作れるので枯渇しない
- ガソリンの約2.7倍の発熱量
- 電気と違って貯蔵しても減少しない
これらのメリットによって、水素は新エネルギーとして大きな可能性を秘めたエネルギーと考えられています。
水素の用途
水素は産業用として広く使われていて、半導体や液晶、太陽電池の製造などで不可欠です。
さらには宇宙ロケットの燃料として使用されるなど、ハイテク産業でも活用されています。
近年では水素自動車のように一般向けでも利用され始めていて、国内の水素販売量は現在の100倍にも増えると言われています。
水素の課題
一方で水素の普及はまだまだ数十年先だという見方もされています。
その理由は水素のコストが高く、石油燃料に対して開きが大きいことがあります。
水素を電気分解から作るためには、CO2を発生しない太陽光発電などで発電をする必要があります。
ただしそれには高額の設備投資が必要になってしまいます。
また海外からの輸送で安く輸入するためには、水素を液化して運搬する技術が必要となり、その実現にはまだ至っていません。
水素ETF『HYDR』のメリット

それでは水素ETF『HYDR』の今後の見通しメリットを1つずつ解説していきます。
水素社会の拡大が期待できる
水素社会は様々な研究機関や企業、メディアなどで今後普及が予想されています。
SDGSでも持続可能な社会の構築のために、化石燃料に依存しないことが目標とされています。
実際の研究結果によれば、2050年にはエネルギー供給量全体の4割を水素が占めるようになると予想されています。

このように水素ビジネスの成長が促進されれば、HYDRが投資する企業の株価が大きく上昇することが期待できます。
水素価格が予想以上に早く下がる
水素価格が想定以上に早く下がれば、研究結果以上に水素社会の実現が早まる可能性があります。
実際に川崎重工が成功させた豪州からの海上輸送によって、現状の170円/Nm3を2030年に30円/Nm3にする取り組みが進められています。
これまで難しかった液化水素の輸送で、従来の800倍の体積を運ぶことができるようになります。
この技術の実用化により水素の普及は格段に進む可能性があります。

水素関連ビジネスに分散投資できる
水素ビジネスの普及が期待される一方で、企業競争は今後ますます激化していきます。
その中でどの企業が今後成長していくかを個人投資家が見極めるのは困難です。
HYDRに投資すれば、広く水素ビジネスに分散投資ができて、構成銘柄も都度更新されていきます。
自分で調べるのが難しい場合は、ETFを利用する方法がおすすめです。
水素ETF『HYDR』のデメリット

続いてHYDRに投資するデメリットや注意点を1つずつ解説していきます。
経費率が高い
S&P500のETFと比べて経費率が高めです。
- 水素ETF『HYDR』:0.5%
- S&P500 ETF『VOO』:0.03%
この点は水素ビジネスの成長性が、一般的なビジネスより高いと考えるかどうかが、判断の材料になります。
為替の影響を受ける
HYDRはNASDAQで取引するため、米ドルで購入する必要があります。
そのため購入時と売却時の米ドル価格に差が利益に影響します。
売却時の方が円安であれば、その分は損失となります。
また為替取引する時にかかる手数料にも注意が必要です。
水素社会が遅れる可能性がある
化石燃料に変わって普及が期待される水素ですが、様々な要因で普及が進まない可能性があります。
- 水素コストが下がらない
- インフラ整備が進まない
- 安全性で欠陥が見つかる
- さらに有望な代替えエネルギーが見つかる
水素関連ビジネスに投資するのであれば、今後の動向を注意深く注視する必要があります。
HYDRに投資する方法

最後にHYDRを始めるならおすすめの証券会社2社をご紹介します。
理由はユーザーが多く、初心者でも使いやすいこと、取扱商品が多いこと、クレジット投資ができる点で選定しています。
SBI証券
SBI証券はネット型証券の口座開設数No.1です。
No.1だけに取扱商品や投資情報が豊富で、投資初心者以外にもおすすめできます。
さらに米国株投資ならSBI証券だと為替手数料を安くできるメリットがあります。
SBI証券と住信SBIネット銀行を連携させると、外貨決済の手数料を抑えられるので、本格的に投資するならおすすめです。
- SBI証券の為替手数料:0.25円
- 住信SBIネット銀行の両替手数料:0.06円
- 住信SBIネット銀行の積み立て外貨手数料:0.03円
楽天証券
楽天証券はネット型証券会社で口座開設数No.2です。
シンプルなホームページで初心者には使いやすいと思います。
楽天グループのサービスを利用していて、SPUポイントを上げたいなら利用するメリットがあります。
ただし最近では楽天グループのポイント改悪が続いており、今後もその傾向が続く可能性があります。
HYDR以外の水素商品
最後にHYDR以外に水素ビジネスに投資する方法をご紹介します。
個別株と投資信託の2つの方法があります。
個別株では川崎重工を始め、水素ビジネスに注力する企業を自分で選定して投資します。
また選定が難しい場合は、投資信託を使った投資方法があります。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
最後に
HYDRの基本情報や今後の動向、投資方法について解説してきました。
水素関連ビジネスは川崎重工を始め、トヨタ自動車など自動車関連、商社や発電インフラ関連など多くの企業が次々と参入を始めています。
また欧州や中国などでは電気自動車の普及を計画していましたが、様々な障壁が発生しており、水素自動車の開発に乗り出すメーカーも現れています。
水素社会が本当に実現するかはまだ分かりませんが、現在は初期投資に適したタイミングかもしれません。
(本記事は投資を薦めるものではありません。投資は自己責任で判断願います)
このブログではさらに詳しい投資に関する知見をこちらの記事でまとめています。
このブログでは節約・副業・投資に関する資産形成に役立つ情報を紹介しています。
一人でも多くの読者の方が、今日から豊かな人生設計を始めるきっかけになればと思っています。
良かったら気になる記事があれば、こちらから是非お読みください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
本記事の参考文献・関連サイト
- 岩谷産業「水素の魅力」
- InfraBiz「年間22.5万tの水素輸入で供給コスト30円/Nm3へ、川崎重工が描く2030年への行程」
※関連記事です
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