【2022年度】メルカリ最新決算を詳細分析。今後の株価はどうなる? 年収500万円家族が1年で150万円貯めるブログ

【2022年度】メルカリ最新決算を詳細分析。今後の株価はどうなる?

個別株

8/8日にメルカリの2022年通期の決算発表が行われました。

「昨年度の黒字から赤字に転落してるけど大丈夫なの?」

「今後の株価はどうなるのかな・・」

決算発表後に株価が大きく下落したので、不安を感じている人が多いと思います。

決算発表の内容を詳細に分析したので解説していきます。

この記事の内容を読むとこんなことが分かります。

  • メルカリ2022年度通期の決算発表の内容をまとめました
  • 赤字決算ですが原因は宣伝広告費の拡大で、事業の落ち込みではありません
  • 国内事業、米国事業それぞれの業績をまとめて解説します

著者について

  • 2021年からメルカリ株に投資を開始、毎決算ごとに決算短信を分析しています
  • 日常生活でもメルカリを愛用、年間数十点の売買をしているヘビーユーザーです
  • 個人投資家歴15年以上、インデックス投資を中心に30代で資産4,000万円オーバー

・この記事を書いている私のプロフィールはこちらです。

著者うなぎのプロフィール
  • 節約と投資と副業が趣味の40代サラリーマン
  • 仕事は原価計算などお金に関する仕事一筋
  • 趣味が興じて簿記2級を独学で取得
  • 4人家族で生活費は月27万円。資産は4千万
  • 35歳でうつ病を経験し、会社に依存しない生き方に挑戦中

メルカリ最新決算を分析したので説明します。赤字でも株価は大丈夫?

assorted-denomination banknote and coin lot

メルカリの2022年通期の決算結果

8/8に行われたメルカリの通期決算発表が行われました。

メルカリの株価は2022年の5月に、上場来高値の約半値まで値を下げていました。

その後は決算への期待からか、値下がりを続けていた株価が持ち直していました。

ですが今回の決算発表後に再び株価が約20%下落しています。

改めて今回の決算発表の影響で赤字決算となった影響が、大きく表れていることが分かります。

それでは実際に数値で今回の決算発表を確認していきましょう。

連結経営成績(第一四半期からの累計)

  • 2022年期:売上1470億円(純利益△75億円)
  • 2021年期:売上1061憶円(純利益57憶円)

売上は約40%の成長ですが、純利益は一転して赤字に落ち込んでいます。

果たしてこの結果をみて、どのように考える必要があるのでしょうか。

連結決算の推移

先ほどの結果をさらに詳しく分析していきます。

売上高と利益

四半期ごとの売上高と営業利益の推移がこちらです。

売上高を見ると成長が継続していますが、営業利益がそれに伴って増加していないことが分かります。

もう少し詳しく赤字の原因を探る必要があるため、後ろの章で解説します。

資産

続いて資産の推移を確認します。

総資産は約70億円増加していて、その中の流動負債(短期の返済金)は約20億円の増加にとどまっています。

つまり財政状況の悪化は起きていないといえます。

LINE証券

メルカリJPの業績分析を解説

分析の無料写真

メルカリの事業は大きくメルカリJPとメルカリUSに分かれています。

まずは日本国内の事業を統合しているメルカリJPの業績の分析結果を説明していきます。

売上高と利益

メルカリJPの四半期ごとの売上高と営業利益の推移がこちらです。

売上高は今回2022年第四四半期だけを見ると、第三四半期より落ち込みが見られます。

ただし前年も第四四半期は下がっており、季節的な影響のためかもしれません。

年間平均で見れば売上は順調に伸びています。

その一方で、2021年度と2022年度で営業利益は横ばいに見えます。

つまり経費が大きくなって原価率が高くなっているということです。

もし原価率の中で固定費が増えていると、ビジネスが儲からなくなっていることを示しています。

その場合は根本的なビジネスモデルの問題ですので、重大な懸念になります。

原価の推移

続いて四半期ごとの原価の推移を分析していきます。

棒グラフが各項目ごとの原価(億円)を示していて、折れ線グラフが原価率(原価÷売上高)です。

この結果を見ると原価率は、2020年第四四半期を底に悪化しています。

ただし増加しているのは主に広告宣伝費なので将来への投資といえます。

2022年第四四半期だけ見れば、広告宣伝費を削減して原価率は下がっています。

つまりメルカリJPの収益性が落ちているわけでは無いことが分かります。

不正利用の影響

メルカリJPの業績で今回の特筆点は不正利用の影響です。

メルカリによると不正利用の影響で今年度は約16億円の損害が発生したとあります。

不正利用とは

  • 不正に入手したクレジットカード情報で商品を購入
  • 電話番号認証などセキュリティの強化で対策
  • 第四四半期にも同程度の費用が発生するが、2023年度には減少の見通し

2023年度に向けて対策が取られており、3Dセキュアの導入などに取り組むとしています。

メルペイの業績

今年度の決算発表からメルペイの売上高が公表されるようになりました。

売上高は2020年第一四半期から順調に成長しています。

また今年度初の黒字化を達成しており、今後の成長も期待ができます。

(出展:メルカリ決算報告書)

この調子で成長が続けば、来期は会社全体の業績に大きく貢献し始めると思われます。

メルカリUSの業績分析を解説

(出展:NIKKEI Asia

続いて2つ目のメイン事業、メルカリUSの業績を分析した結果を説明します。

売上高と営業利益の推移

まずは売上高と利益の推移です。

2020年第四四半期からメルカリUSの売上高は横ばい傾向が見られます。

一つの原因は2021年がコロナで在宅者が多く急激に売上高が伸びたことです。

つまり今年度はその反動を受けて売り上げが伸びないと考えられています。

営業利益が落ち込んでいるのは広告宣伝費を増やしたことが原因です。

もし今後その効果が現れないようだと大きな問題といえます

広告宣伝費の増加と認知度の上昇

大規模な宣伝活動とはTVコマーシャルなどブランド認知度を上げるキャンペーンです。

(出展:Mercari)

キャンペーンの結果、ブランド認知の上昇が達成できたと報告されています。

・ブランド認知・信頼度の高いアニメーション映画とのコラボCMを通じた、中長期でのブランディング構築を推進

・効果的なマーケティング施策が功を奏し、MAUが伸長。認知度も順調に向上し、過去最高を更新

(決算説明資料より引用)

その成果が来年度の売り上げや営業利益に表れてくるか注目する必要があります。

アメリカの中古品市場の拡大

なぜ大きな費用を投じてまで認知度を上げようとしたかというと、アメリカの中古品市場の拡大に乗り遅れないためといえます。

アメリカの中古品市場の拡大は今後、年率10%を超える成長が予想されています。

後払い決済サービス市場規模推移と予測
(出展:矢野経済研究所

ですがメルカリUSは日本市場と違って後発であり、会社も同業他社より小規模です。

今後この大きな市場でシェアを拡大するには、利益を追求する時期ではないのでしょう。

日本の数倍の市場規模があるアメリカで、大きな成功を得られれば株価が数倍になる可能性もあります

ただしメルカリUS事業が軌道に乗らない場合、成長の行き詰まりは避けられないでしょう。



最後に

メルカリの株価が急落しているため、保有している投資家は決算で不安に感じている思います。

実際に赤字転落したことで、失望した投資家も多いかと思います。

ただし業績の落ち込みが原因では無く、投資家の心理的影響が大きいと考えます。

また株価がかなり下がったことで、すでに割高感はなくなりました。

メルカリJPの利益だけで計算しても、PERは14倍程度になっているからです。

メルカリPERについて(2022/8/10現在)

PER=株価÷1株当たり利益
  =2000(円)÷{224(憶円)÷1億5780(万株)}
   ≒14

そして何より今後の株価の動向は、メルカリUSの成長が大きなキーになるでしょう。

この事業の成否が今後の株価に大きな影響を与えるのは間違いないと考えます。

※投資はあくまでも自己責任であり、株の購入は推奨いたしません

このブログではさらに詳しい投資に関する知見をこちらの記事でまとめています。

このブログでは節約・副業・投資に関する資産形成に役立つ情報を紹介しています。

一人でも多くの読者の方が、今日から豊かな人生設計を始めるきっかけになればと思っています。

良かったら気になる記事があれば、こちらから是非お読みください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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