「配偶者控除って複雑で難しそう・・」
「パートで働くならいくらまでに抑えたほうがいいんだろう?」
そんな疑問や悩みを持っている人に、配偶者控除とは何か簡単に分かりやすく解説します。
配偶者控除は全国約5800万人が対象となっていて、多くの人にかかわりがある制度です。
ですが実際に中身を理解して利用している人はほとんどいないのが現状です。
一回理解すれば今後の節税効果で数十万円レベルで効果があるので、是非最後までお読みください。
プロローグ

パート先でもっと入れないかって聞かれたけどどうしよう?

確か去年の年収より増えると控除額が下がっちゃうよ。
働くだけ損になるかも。

そんなことあるの?
控除って何?
意味が分からないんだけど・・

そうだよね。
簡単に分かりやすく説明するね。
この記事の内容を読むとこんなことが分かります。
- 配偶者控除は会社員の夫と、パートの夫婦などが節税できる制度です
- パートの年収が150万円以下なら約7万円の節税が可能です
- 夫の所得が1000万円をこえると控除が受けられなくなります
- パートの年収が103万円を超えると所得税と社会保険の負担が発生します
- パート年収ごとの配偶者控除・所得税・社会保険を早見表で紹介します
著者について
- 会社員と専業主婦家庭で配偶者控除を利用中です
- 資産形成のためにFP資格を取得、複数のマネー系サイトでライターとして活動
- 節約・副業・投資を駆使して30代で資産4000万円に到達しました
・この記事を書いている私のプロフィールはこちらです。
- 節約と投資と副業が趣味の40代サラリーマン
- 仕事は原価計算などお金に関する仕事一筋
- 趣味が興じて簿記2級を独学で取得
- 4人家族で生活費は月27万円。資産は4千万
- 35歳でうつ病を経験し、会社に依存しない生き方に挑戦中
【2022年版】配偶者控除の意味がわからない。配偶者控除とは?

まずは控除について基本的な仕組みを解説します。
そもそも控除の意味が分からない
そもそも「控除」って聞きなれない言葉ですよね?
それは税金関係の用語なので、日常的に使う言葉ではないからです。
分かりやすく説明すると、以下の通りです。
控除とは
- 会社員の税金を軽くするもの
- 会社員の給与から経費を引くこと
- 経費とは労働に必要な費用(医療費や保険料など)
つまり給与から控除を引いて残った分に税率をかけて所得税額が決まります。

配偶者控除とは簡単に言うと何?
配偶者控除とは「配偶者控除」「配偶者特別控除」をまとめた総称です。
ここでは会社員の夫が妻を扶養しているケースで話を進めていきます。
妻の年収が一定額より低い場合に、配偶者控除を受けることができます。

ただし夫の収入が1095万円(所得900万円)を超えると控除が受けられなくなります。
配偶者控除っていくら安くなるの?
給与から控除額を引いた金額に税率をかけると税金が決まります。
つまり控除額分そのまま税金が安くなるわけではありません。
控除額が38万円の場合について、税金がいくら安くなるか計算してみます。
控除額の概算
- ①所得税:38万円×10%=3万8千円
- ②住民税:33万円×10%=3万3千円(※)
- 合計:3万8千円+3万3千円=7万1千円
※住民税は33万円が控除限度額
簡単な説明は以上です。
次からは年収によって控除額が段階的に変わる、細かい仕組み部分の説明をしていきます。
配偶者控除額と年収の関係をわかりやすく解説

配偶者控除の金額は妻の年収だけでは決まりません。
どのように決まるのかを詳しく解説します。
控除が受けられない年収とは
夫の年収が1195万円を超えると、妻の年収に関わらず控除を受けられません。
それ以外にも夫の年収と配偶者控除額は、以下のように細かく区分されています。

つまり稼げば稼ぐほど、配偶者控除額が減らされていくことが分かります。
控除額が簡単にわかる早見表
ここまで配偶者控除の仕組みと、控除額の決まり方を説明しました。
実際の控除額は、夫と妻の年収でさらに細かく分けられています。
早見表にまとめると以下の表のようになります。

年収500万円家計では配偶者控除額はどれくらい違うのか
配偶者控除が違うとどれくらい税金に違いがあるのか、具体的に計算してみます。
夫の年収が500万円とすると、妻の年収によって節税額は以下のようになります。
- 150万円:7万1千円
- 160万円:6万2千円
- 180万円:3万2千円
- 200万円:6千円
- 202万円:0円
年収150万と202万円で比べると、52万円分多く働いても手元に入る収入は約45万円の違いになります。
妻の年収が上がると、配偶者控除の他にも増える負担があります。
次の章で詳しく解説します。
年収の壁が複雑で意味が分からない。所得税と社会保険の違いは?

配偶者控除では節税額が減っていく「150万円の壁」が存在しました。
実はそれ以外にも年収の壁がいくつかあって、それが配偶者控除は意味が分からないと言われる理由です。
年収103万円の壁とは
これまで配偶者控除は夫の税金が安くなるという話でした。
年収103万円の壁とは妻自身の給料が課税される話です。
つまり年収103万円を超えた分には5%の所得税がかかるようになります。
年収106万円の壁とは
次の壁は年収106万円です。
106万円を超えると、以下の条件に当てはまる場合に社会保険に加入する必要があります。
- 所定労働時間が週20時間以上である
- 勤務期間が1年以上の見込みがある
- 勤務先の従業員が501人以上(2022年10月~101人以上)
- 学生ではない
年収130万円の壁とは
年収130万円を超えると、すべての人が社会保険に入ることになります。
従業員規模や勤続期間は関係なくなります。
例えば年収130万円の人だと、年間で約13万円の社会保険料が必要になります。
早見表まとめ
最後に配偶者控除・所得税・社会保険、すべてを加味した場合の負担額をまとめます。
夫の年収は500万円とすると、以下の通りです。

年収103万円だと配偶者控除で7万1千円負担が減るだけです。
ですが年収130万円では妻の所得税と社会保険が発生します。
その結果、合計の負担額は年収130万円では62,500円になります。
年収103万円と202万円を比べると、負担額の合計は約30万円違います。
つまり年収では約100万円差があるのに、手取りでは70万円の違いになります。
最後に
配偶者控除は妻と夫それぞれの年収によって、金額が変わるため分かりにくい制度です。
それに加えて所得税や社会保険が年収によって、かかる金額が変わってきます。
細かく覚える必要はありませんが、自分が得する稼ぎ方を知っておくと良いでしょう。
賢く稼いで大切な資産を守る知恵を身に着けて、お金の不安を感じない生活を手に入れましょう。
さらに詳しい節約に関する知見をこちらの記事でまとめています。
このブログでは節約・副業・投資に関する資産形成に役立つ情報を紹介しています。
一人でも多くの読者の方が、今日から豊かな人生設計を始めるきっかけになればと思っています。
良かったら気になる記事があれば、こちらから是非お読みください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
本記事の参考文献・関連サイト
- 国税庁ホームページ
- TOWNWORKマガジン
「扶養控除・扶養内に押さえたい年収とは?106万、130万、150万の壁で気をつけること」
※関連記事です
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