書店の投資コーナーに行くと必ず置いてあるのがテクニカル分析の参考書です。
私が10年以上前に投資を始めたころと同じ内容の本が、今でも表紙のカバーだけ変えておいてあります。
ローソク足の並び方、移動平均線の見方など、私が試して失敗した方法も数々あります。
なぜそんな無駄な方法が薦められているかというと、証券会社からの仲介料や、売買手数料を投資家から手に入れるためです。
そうした情報を鵜呑みにせずに公正な判断ができる力を手に入れる必要があります。
この記事では私が多くの時間や資金を無駄にして気づいた、テクニカル分析の問題について解説していきます。
この記事の内容を読むとこんなことが分かります。
- テクニカル分析が当たらないのに何故なくならないのか解説します
- テクニカル分析が必要ない・無駄な理由を解説します
- テクニカル分析をやめて、おすすめの投資との付き合い方を紹介します
著者について
- 20代の頃、テクニカル分析にはまって寝食忘れて没頭して失敗を繰り返した経験があります
- 30代でインデックス投資を開始、コツコツ積立投資で資産は4,000万円を超えました
- 平均的な世帯収入家庭に向けた節約・副業・投資の考え方をブログで発信しています
・この記事を書いている私のプロフィールはこちらです。
- 節約と投資と副業が趣味の40代サラリーマン
- 仕事は原価計算などお金に関する仕事一筋
- 趣味が興じて簿記2級を独学で取得
- 4人家族で生活費は月27万円。資産は4千万
- 35歳でうつ病を経験し、会社に依存しない生き方に挑戦中
テクニカル分析は意味ない・無駄といえる5つの理由
テクニカル分析とは何か
書店に行けば株式投資やFX関連で、テクニカル分析の本が並んでいます。
簡単にいえばチャートの値動きをパターンに当てはめて、より高い勝率でトレードするための方法です。
代表的なものに以下のような種類があります。
- ゴールデンクロス:移動平均線がクロスした時に売買する
- RSI、MACDなど:買われ過ぎ・売られ過ぎを直近の株価で判断する
- ローソク足分析:ローソク足の並び方で今後の値動きを予想する
- 上値抵抗・下値支持線:直近の高値・底値を線で結んで分析する
なぜこれらの手法は成果が正しく評価されないまま、次々と開発されていくのでしょうか。
株やFXでテクニカル分析がなぜおすすめされるのか
その理由は投資初心者が簡単に株やFXで稼ぎたいという欲望が背景にあります。
テクニカル分析を推奨する書籍や、ネット記事などを読むと初心者でも簡単にトレードに勝てる気がしてきます。
実際にいくつかの方法を試した人もいると思います。
例えば以下のようなチャートに下値支持線と上値抵抗線を引くと、本当にその範囲で株価が収まるように見えます。
そうすると次に上値抵抗線近くで売ればよい気がしませんか?

このような分析には科学的な根拠はありません。
ですが有名証券会社社員や成功した投資家の多くが推奨していると、投資初心者は信じてしまいます。
テクニカル分析は当たる?当たらない?
書籍などはテクニカル分析が当たった例を載せていて、いかにも本当のように感じてしまいます。
実際にはそんなに上手くいきません。
数々の手法を実地で試した私は本当によく裏切られました。
先ほどの例も、続きのチャートを見ると上値抵抗線を簡単に突き破っていく様子が分かります。

意図的にこういうチャートを選んだわけではありません。
ですが探せばいくらでも、希望するチャートを見つけることができてしまいます。
テクニカル分析は当てにならない
多くの書籍ではチャートの具体例を出して、いかにも分析に説得力があるように見せています。
ですが実際は順番が逆です。
つまり説明に適当なチャートを探して載せているのだから当たって当然なのです。
もしそのテクニカル分析が信ぴょう性があれば、過去何百回トレードして勝率は何%か載せるべきです。
しかし私はそういったデータを、テクニカル分析の解説で見たことがありません。
テクニカル分析が時間の無駄といえる理由とは
テクニカル分析で成功した投資家がいない
皆さんはテクニカル分析で大富豪になった投資家を聞いたことがありますか?
ウォーレン・バフェット、ジム・ロジャース、ジョージ・ソロス・・
有名な投資家で出てくる人にテクニカル分析で成功した人はいません。
もしテクニカル分析が有効なら、同じ手法でトレードを続ければ大富豪になっているはずです。
ですが世の中にそういった人は現れていません。
テクニカル分析で儲けてるのは国と証券会社
テクニカル分析によるトレードの多くは短期売買を推奨しています。
短期トレードだと株価は上がる場合、下がる場合は同等にあります。
そうするとトレードに参加した、全投資家の損益はトータルで0になります。
ただし証券会社への手数料と、利益に対する課税で、全投資家の資金トータルでマイナスになります。
つまりトレードするほど全体の資金が減っていくゲームです。
これでは取引所にぼったくられるカジノやパチンコと変わりません。
そのため証券会社はいかに頻繁に投資家に売買してもらうかを、あの手この手を使って斡旋してきます。
自分の大切な資金を騙し取られないように注意しましょう。
短期トレードは儲からない
短期トレードが儲からない理由に、投入資金が増えると株価が影響されることがあります。
つまり自分が注文した指値より高い株価で買わないといけなくなります。
そのため資金が増えるほど希望の株価では買えなくなり、投資のリスクが増えていきます。
だから勝率の高い投資家でも、一定以上は稼ぐことができなくなります。
そして株価の値動きのたびに、一喜一憂してメンタルが削られていきます。
プロはテクニカル分析を使っていない
ここでいうプロとは証券会社のアナリストのことです。
彼らが主に意識しているのは企業のファンダメンタルと、市場動向の2点です。
その理由はテクニカル分析で使うチャートは、再現性が低く将来を予測できないと考えているからです。
証券アナリストの仕事は顧客から預かった資金を減らさないことです。
そのため株価の上昇や下降が起きた時に原因を説明できないテクニカル分析を利用しないのです。
分析が当てにならない。外れるから意味ない
テクニカル分析は使い方・見方を変えると分析結果は180度変わることがあります。
具体例で説明します。
ある時期の「しまむら」の日足チャートをRSIで分析をすると、RSIは40なので売られ過ぎのサインが出ています。

同じタイミングの株価を週足チャートで見てみましょう。

RSIは80まで上昇しているので、今度は買われ過ぎのサインに代わります。
つまりテクニカル分析は使い方次第で、判断結果が変わるため当てにならないのです。
テクニカル分析にかける時間が無駄
このように当てにならない分析を膨大な時間かけて勉強したり、日々株価をチェックする時間はもったいないです。
専業トレーダーならまだしも、副業で取り組んでいる人なら貴重な時間を無駄にしてしまいます。
趣味や大切な人と過ごす時間、本業のスキルを学ぶなど有意義に時間を使いたいですよね。
私も過去に多くの時間を無駄にした経験があるので、同じような後悔をしてほしくないと考えています。
テクニカル分析は意味がない。資産形成に必要なやり方

社会や会社が成長した恩恵を享受する
株式投資は長期投資すれば社会の発展によって株価が上がり、投資家全員が儲けることができます。
もちろんその間に株価が下がって損失を出すこともあります。
ですが買い続けていれば購入単価が下がるので、株価が戻った時に利益が生まれます。
ドルコスト平均法やバリュー平均法という方法が代表的です。
つみたてNISAややiDeCoでほったらかしする
長期投資であれば利益が非課税にできる「つみたてNISA」「iDeCo」がおすすめです。
毎月の購入金額を決めれば、あとは自動的にその金額で購入してくれます。
つまりドルコスト平均法が簡単に実現できます。
管理手数料の低い「インデックスファンド」を選んで、あとはほったらかしでも構いません。
稼ぐ力、守る力が大切
投資はあくまでプラスアルファの収入と考えるべきです。
投資で一攫千金を狙うと、それに伴ってリスクが上がり人生設計を狂わせます。
トレードで一発で稼いだ1億円より、毎月の給与をコツコツ貯めた1億円の方がはるかに価値があります。
それは継続的に稼ぐ力と資産を守る力が身についているからです。
もしトレードで一発当てて仕事を辞めたいと考えているなら、そんな仕事をしていることに問題があると思います。
別の仕事・職場に変われるように生活費を下げて、人生の自由度を上げることをおすすめします。
最後に
テクニカル分析が必要ない理由をここまで解説してきました。
テクニカル分析に関する書籍やネット情報は数多くありますが、多くの場合は当たるかどうか検証されていないと思います。
それなのに立派な肩書の専門家が書いていると、なんとなくそれらしく感じてしまうかもしれません。
投資初心者ほど信じてしまうため、多くの手数料が証券会社にお金が流れていきます。
そんな意味のないことに貴重な時間を使ったり、神経をすり減らすのは本当に無駄だと思います。
決してそんな不確実な道を選ばなくても、確実にお金の不安から解放される方法があります。
それは投資で増やすことより先に、稼ぐ力・守る力を育てていくことです。
このブログでは節約・副業・投資に関する資産形成に役立つ情報を紹介しています。
一人でも多くの読者の方が、今日から豊かな人生設計を始めるきっかけになればと思っています。
良かったら気になる記事があれば、こちらから是非お読みください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
本記事の参考文献・関連サイト
- PRESIDENT Online「プロは絶対にやらない…「株で損する人」ほど信じているテクニカル分析の落とし穴」
- バートン・マルキール (著)「ウォール街のランダム・ウォーカー」
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