30代は20代に比べて経験を積み重ねて、一人で重要な任務をこなせるようになり仕事の面白さを覚える一方で、責任の重さが徐々に気になってくる年齢ではないでしょうか?
早い人では部下を持つようになり、マネジメントにも関わるようになるため、40代以降の出世を占う重要な時期といえます。
また結婚や出産といった人生を大切なイベントを迎える人も多く、公私ともに忙しくも充実した時期といえるでしょう。
この記事の内容を読むとこんなことが分かります。
- 30代サラリーマンの平均年収や年収事情を解説します
- 30代サラリーマンの勝ち組・負け組とは
- 30代サラリーマンが年収を増やす方法について説明します
著者について
- 1部上場企業でもうすぐ勤続20年を迎える40代サラリーマンです
- 経理部に所属し、人件費などのコスト管理に関わる業務を担当しています
- 給与所得の他に、副業・投資収入を毎月で資産形成、40歳で資産4千万円オーバーしました
・この記事を書いている私のプロフィールはこちらです。
- 節約と投資と副業が趣味の40代サラリーマン
- 仕事は原価計算などお金に関する仕事一筋
- 趣味が興じて簿記2級を独学で取得
- 4人家族で生活費は月27万円。資産は4千万
- 35歳でうつ病を経験し、会社に依存しない生き方に挑戦中
30代サラリーマンの年収や格差の実態。勝ち組と負け組の差を解説

30代サラリーマンの年収事情
30代になると新卒では横並びだった年収が、勤務先によって違いがはっきりと表れてきます。
年収が高い金融業界やインフラ関係などに進んだ人と、年収がなかなか上がらない飲食業やサービス業などでは平均年収に100万円以上の違いがあります。
同じ社内でも成果主義やジョブ型雇用を採用している企業では、同僚同士で年収に差が発生し始めます。
30代サラリーマンの平均年収
こちらが30代サラリーマンの平均年収以下の通りです。
- 平均年収(全体):437万円
- 平均年収(男性):474万円
- 平均年収(女性):378万円
男女間で約100万円の差が発生していて、男女間格差が如実に表れていますが、将来的には是正されていくことが予想されます。
30代サラリーマン年収の勝ち組・負け組は
先ほどの30代の年収を、今後はパレート図を使って分布を見てみます。
そうすると今度は少し違った結果が見えてきます。

30代の年収は、40代以降の年収と違って格差が少ないといえます。
その理由はまだ課長や部長などの管理職に出世する人数が、この世代ではまだ少ないためだと考えられます。
そのため40代ほど明確な勝ち組と負け組が分かれていませんが、年収300万円未満の年収で働く人は注意が必要といえます。
なぜなら何もしないと40代以降にこの差が拡大していくからです。
30代サラリーマンの金銭的・社会的な勝ち組、負け組は

続いて年収以外の分野で30代サラリーマンの格差を見ていきましょう。
役職編
30代にもなると早い人では部長や課長といった管理職昇進する人が出始めます。
労働政策研究・研修機構による『ユースフル労働統計2020』によると、企業規模100人以上の会社の部長・課長に昇格する会社員の比率は以下の通りです。

30代前半で課長に昇進する人はごく少数で、30代後半になると10人に1人が課長に昇進しています。
まだ焦る必要はありませんが、40代に入ると周りの同期が次々と課長に昇進していくことになります。
そういった人たちは30代のうちから、頭角を現し始めています。
もし出世を望むのであれば、30代のうちにスキルを磨く、成果をアピールすることが必要です。
家族構成編
家族の持ち方は人それぞれの価値観によるので、勝ち組・負け組は関係ありませんが、参考に紹介します。
国土交通省による30代世帯の家族構成を調査した結果がこちらです。

夫婦と子供世帯が最も多く約半数に上り、その次に単独世帯が続いています。
子供を持つ場合、多くの世帯で30代までに出産を経験するため、人生設計を決める大切な時期といえるでしょう。
資産編
30代の平均的な金融資産は以下の通りです。

二人以上世帯の平均値は預貯金とその他の資産を合わせて約500万円、単身世帯の平均値では合計額が約350万円になっています。
さらに詳しくパレート図で細かい年収ごとの割合を調べた結果を紹介します。

資産なしの世帯が16%いるのに対して、資産が700万円を超える世帯が31%となっていて二極化が進んでいることが分かります。
それにより先ほどは平均値が約500万円だったのに対して、中央値は240万円まで下がります。
ある意味、勝ち組と負け組の両極端に分かれていると言えるかもしれません。
お小遣い編
新生銀行が調査・発表した「2020年サラリーマンのお小遣い調査」の結果をご紹介します。

30代のお小遣いは男女ともに約3万7千円となっていて、20代と40代の中間的な金額です。
30代になると子供が生まれたり、家を買う人が増えてきて、そうした人たちがお小遣いが削られていくため、全体平均を押し下げている考えられます。
30代サラリーマンが負け組から勝ち組になる方法

30代は働き始めてまだ経験が短く、キャリアを築き上げていく段階です。
そのため多くの可能性を残していて、本人次第で勝ち組になれるチャンスがあります。
昇進・昇格をする
管理職に出世することはサラリーマンが収入を上げる一つの手です。
30代のうちから昇進を意識して働くか、意識しないかで5年、10年後には大きく差が開いています。
管理職に必要なマネージメントスキルを昇格する前から磨いておくこと、上司から認めらる成果がはっきりした仕事を選ぶことなどが重要です。
下記の表のように、役職によって給与の違いははっきりしています。

資格を取得する
勤務している企業によって違いますが、資格を取得すると資格手当がつくことがあります。
例えばこんな資格です。
- 簿記
- 宅地建物取引士
- 社会保険労務士
- 中小企業診断士
- 電気工事士
副業を開始する
本業に支障のない範囲であれば、副業解禁している企業が増えてきています。
ネットで個人が企業と直接仕事の受発注ができるクラウドワークスなど、個人が仕事しやすい環境も整ってきています。
副業で稼げるようになると、定年後も安定した収入を得られるメリットがあります。
転職をする
今の会社の給料が世間一般より低い場合は、転職するのも一つの手です。
今の会社で出世していっても、求めるほどの給料にならない可能性があります。
終身雇用が無くなりつつ中で、転職してスキルアップしていくのも自分の価値を高めるのには有効です。
投資をする
給料や副業収入などで収入が増えたら、低金利の銀行預金に預けるより、株や債券などに投資するほうが高い利率を得られる可能性があります。
毎月一定額をつみたてNISAやiDeCoを使って、コツコツ貯めていけば30代から始めれば、定年退職時期にはまとまった金額に増えている可能性があります。
どちらも非課税制度なので通常の投資と違い、所得税や住民税がかかりません。
最後に
30代サラリーマンの年収や、経済的・社会的格差について解説してきましたが、最後に今後サラリーマンの展望について触れます。
こちらがサラリーマンの平均年収の推移のグラフです。

このように平均年収は過去20年で約30万円下がっています。
そして税金と社会保障は上がり続けている環境で、今後は物価の上昇が起きる過酷な状況が待ち構えています。
厳しい社会を乗り越えて、賢く豊かに生活するためには、30代のうちから節約・副業・投資をお勧めします。
詳しくはこちらの記事で解説していますので、是非お読みください。
このブログでは節約・副業・投資に関する資産形成に役立つ情報を紹介しています。
一人でも多くの読者の方が、今日から豊かな人生設計を始めるきっかけになればと思っています。
良かったら気になる記事があれば、こちらから是非お読みください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
本記事の参考文献・関連サイト
- ユースフル労働統計2020
- 国土交通省「世帯類型別の住宅の状況」
- 厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
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コメント
wunagiさん、こんばんは。
以前、コメントさせていただいた、かずきびです。
データありグラフありの記事でとても参考になります。
昇進・転職・副業・投資・資格…。
どれもスキルアップの一環で、元気なうちに充電しておくことには大賛成です。
私は40代でうつ病になり会社員を辞めることになりましたが、その際、不動産投資やスキルアップはとても役に立ちました。
その結果、今では、週3日だけ働くフリーランス(コンサル・不動産投資・ブログ運営…など)となりなんとかやっています。
これからも、有益な記事、楽しみにしています。
かずきびさん
いつもコメントありがとうございます!
様々なスキルでフリーランスとして生計を立てられているのは素晴らしいですね。
これからも参考になるような記事を載せられるように精進していきます。