「LIT」はリチウム電池の製造に関わる企業に分散投資できるETFです。
普段何気なく過ごしている私たちの生活には、実はリチウム電池が多くの場所で使われています。
スマホがここまで普及した理由の一つには、リチウム電池の性能の向上があります。
また最近増えてきた電気自動車の普及にも、リチウム電池の技術革新が背景にあります。
地球温暖化待ったなしの21世紀に大きく拡大する産業として、注目が集まっています。
この記事の内容を読むとこんなことが分かります。
- リチウムETFとは何か?
- リチウムETFがなぜお勧めなのか解説します
- リチウムETFとS&P500のチャートを比較しました
- リチウムETFの基本情報についてまとめました
- リチウムETFに投資するリスクを解説します
著者について
- 株式投資経験は15年以上、個別株・投資信託・ETF・Jリートの取引履歴が多数あります
- 節約、副業で貯めた資金をコツコツ投資、40歳で資産は4000万円オーバーしました
・この記事を書いている私のプロフィールはこちらです。
- 節約と投資と副業が趣味の40代サラリーマン
- 仕事は原価計算などお金に関する仕事一筋
- 趣味が興じて簿記2級を独学で取得
- 4人家族で生活費は月27万円。資産は4千万
- 35歳でうつ病を経験し、会社に依存しない生き方に挑戦中
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リチウムETF『LIT』とは?構成銘柄、投資方法、今後の見通しを解説

リチウムの用途
そもそもリチウムはレアメタルと呼ばれる鉱物資源です。
リチウムを原料としたバッテリーは携帯電話やノートパソコン、電気自動車、鉄道などに使われています。
同じバッテリーでもニッケル水素やニッカド電池よりも大容量・軽量化が可能で、安全性も高く益々普及が進んでいます。
私たちの現代社会には切っては切れない存在になっています。

リチウムETFとは
リチウムETFはリチウムバッテリーのサイクル全体に関わる企業に投資したETFです。
具体的にサイクルとは以下のようなものです。
- 材料採掘:リチウムは鉱山や塩湖から採取されます
- 精製工程:採取したリチウムを炭酸リチウムに加工します
- バッテリー製造:バッテリーのケースにリチウムや電解液を組み付けます

リチウムETFがおすすめな理由
リチウムバッテリーの生産量が増え続けている
リチウムバッテリーの生産量は増加を続けています。(下グラフ参照)

理由は電化製品の普及や、インフラ整備などがあります。
新興国でも携帯電話やパソコンといった電子機器が普及してたり、太陽光発電で作った電気を貯めるのにもリチウムバッテリーが必要となります。
原料となるリチウムの採掘量は依然余裕があるため、バッテリーの需要次第で生産量を増やすことが可能です。
そのため今後の生産量も右肩上がりで伸びることが予想されています。
リチウムバッテリーを搭載した電気自動車の普及
ヨーロッパを始め、先進国の多くで今後ガソリン車から電気自動車への切り替えが進みます。
以下のような政策を各国が掲げているからです。

電気自動車用の普及にはリチウムバッテリーのコスト削減が必須で、米テスラ社では自社開発中の新モデル「4680」で現行モデルの半分に引き下げる目標を立てています。
とはいえ電気自動車には充電スタンドの不足や、発電所からの送電ロスなど多くの課題が残されており、普及にはまだまだ時間がかかると予想されています。
リチウムETF『LIT』の直近チャート
リチウムETFの直近チャートは以下の通りです。
2021年末に最高値を記録した後は下落が続いています。
コロナショックや世界的な景気低迷などで、これまで急上昇していた株式市場が調整局面を迎えたことが原因と考えられます。
リチウムETF『LIT』とS&P500の比較
リチウムETFとS&P500のETFのチャートを比較します。
期間は2020/12~2021/9です。
濃い青がリチウムETF、水色がS&P500の推移です。

全期間中の利回りは以下の通りです。
- リチウムETF:約+50%
- S&P500:約+20%
市場平均であるS&P500に比べて、リチウムETFは高い上昇率を達成しています。
リチウムETF『グローバルX リチウム&バッテリーテクノロジー』とは

LITの基本情報
以下の表に基本情報をまとめます。

アメリカに上場するETFで、『LIT』というティッカーで呼ばれています。
SBI証券のほか、楽天証券でも販売を開始しています。
LITの構成配分
『LIT』の業種別の配分は下記の通りです。

リチウム材料(Materials)に関する企業が約半数を占めています。
LITの地域配分
国別の配分は以下の通りです。

リチウムバッテリーの企業が多く存在する中国企業が約1/3を占めています。
続いてアメリカ、オーストラリア、日本が続いています。
LITの構成銘柄
リチウムETFを構成する銘柄のTOP10は以下の通りです。

日本からはパナソニックやTDKといった企業がランクインしています。
LITの利回り
リチウムETFの直近1ヵ月、3か月、創業以来利回りは以下の通りです。

分かりやすく年間の利回りを確認します。

直近1年では約-26%で株価低迷が発生していますが、ここ3年間の年間利回りは30%を超えています。
今後リチウムバッテリーの普及が大きく伸びることが予想されるので、株価が戻った場合は現在の株価がお買い得だったということになるかもしれません。
LITの分配金
分配金の履歴は以下の通りです。

LITの比較
リチウムETFで日本で購入できるのは、『LIT』のみです。
リチウム関連の個別企業に投資することは可能ですが、一つ一つの企業を正確に調査する手間などを考えるとETFで購入することをお勧めします。
リチウムETF『LIT』に株式投資するリスク

値動きが激しい
リチウムETFは構成銘柄がS&P500より少ないため、値動きが大きくなる傾向があります。
下記のグラフは20/3も起きたコロナショック時のチャートです。
青色がリチウムETF、水色がS&P500のチャートです。

下落率はショック前後で、リチウムETFが-35%、S&P500ETFが-25%となっています。
電気自動車普及が遅れる可能性がある
地球の温暖化対策として、CO2排出量の少ない電気自動車の普及が必要と言われています。
しかし実際には電気自動車用に発電する電力を化石燃料を使用する場合、CO2排出量は減らないというデータも出ています。
また電気はガソリンと違って、そのまま貯めておくことが出来ない、送電時のロスがあったりして必ずしもCO2排出量の減少に繋がるか不明な点があります。
世界の国々が足並みをそろえて、電気自動車へ転換しない場合、リチウム電池の普及が遅れる可能性があります。
信託報酬が高い
S&P500のETFと比べて手数料が高めです。
- リチウムETF『LIT』の信託報酬:0.75%
- S&P500 ETF『VOO』:0.03%
この点はリチウムビジネスの成長性が、一般的なビジネスより高いと考えるかどうかが、判断の材料になります。
リチウムETF『LIT』に投資する方法

リチウム関係の投資信託
リチウム関係の投資信託では松井証券が扱う「iFreeActive EV」が存在します。
信託報酬は年率1.19%で、ETFの約1.5倍と高くなっています。
実際それに見合うポートフォリオを組んでいるかは不明であるため、管理費の安いETFに投資することをお勧めします。
リチウムETF『LIT』投資におすすめの証券会社
最後にリチウムETF『LIT』に投資するならおすすめの証券会社2社をご紹介します。
理由はユーザーが多く、初心者でも使いやすいこと、取扱商品が多いこと、クレジット投資ができる点で選定しています。
SBI証券
SBI証券はネット型証券の口座開設数No.1です。
No.1だけに取扱商品や投資情報が豊富で、投資初心者以外にもおすすめできます。
その分、ホームページの構成が複雑に感じるかもしれません。
LITに投資する場合は、海外ETFの積み立て投資を利用する方法がおすすめです。
ドルコスト平均法が使えてリスクが抑えやすく、毎回発注する手間が不要になります。
楽天証券
楽天証券はネット型証券会社で口座開設数No.2です。
シンプルなホームページで初心者には使いやすいと思います。
楽天グループのサービスを利用していて、SPUポイントを上げたいなら利用するメリットがあります。
ただし最近では楽天グループのポイント改悪が続いており、今後もその傾向が続く可能性があります。
最後に
最後にこの記事をまとめます。
- リチウムETFはリチウム電池の採掘、精製、製造などにに関わる企業に投資するETFです
- 今後電化製品の普及や、車の電動化で需要が増えていくことが予想されます
- リチウムETFはS&P500より高い利回りを示しています
- リチウムETFのうち国内で投資できるのは『LIT』だけです
- リチウムETFに投資する注意点は、値動きの激しさ、電気自動車の普及、信託報酬の高さです
電気自動車の普及はまだまだ世界的に見て、これからという段階です。
ですがテスラ自動車の時価総額がすでにトヨタ自動車を上回るなど、非常に高い期待がされている産業です。
大きな利益を得るためには先行者利益を得ることが重要ですので、リチウムETFの将来性を多くの投資家に注目される前に投資する必要があります。
一度検討してみてはいかがでしょうか?
さらに詳しい投資に関する知見をこちらの記事でまとめています。
このブログでは節約・副業・投資に関する資産形成に役立つ情報を紹介しています。
一人でも多くの読者の方が、今日から豊かな人生設計を始めるきっかけになればと思っています。
良かったら気になる記事があれば、こちらから是非お読みください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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