投資信託とETFはいずれも似たような投資先が組まれていて、違いが分かりにくくありませんか?
どちらにも米国株や全世界株のインデックスファンド、ハイテク銘柄企業を集めたファンド、金や原油や不動産の指数に連動するファンドなど類似する商品があるので違いが分かりにくいです。
この記事では投資信託とETFの違いや、投資先にお勧めなのはどっちなのか分かりやすく解説します。
プロローグ

今日銀行に行ったら投資信託を勧められたんだけど、お得なのかな?
預金していても金利がほとんどないけど、銀行で勧めていた投資信託は今すごく利回りがいいんだって。

たしかに今は株価がずっと上がっているから利回りいいんだろうね。
でも銀行や証券会社で扱っている投資信託は手数料が高いから気を付けて。
株価が調子悪くなったら、すぐに原本割れする商品ばかりだよ。

えっ?そうなの。
そんな説明何もしていなかったけど・・
でも銀行に預けていても増えないし、どうするのがいいのかな?

そうだね。
今はネット証券から申し込むのが手数料が低いよ。
色々な商品があるから調べてみようか。
この記事の内容を読むとこんなことが分かります。
- ネット証券で扱う投資信託とETFの違いが分かります
⇒証券会社から買うのが投資信託、証券取引所で買うのがETFです
- ネット証券で扱う投資信託とETFのメリット、デメリットが分かります
⇒投資信託は商品数が多い、ETFは手数料が低い
- どちらがお勧めの商品かが分かります
⇒手数料と収益性で総合的に見てETFがお勧めです
- お勧めのETFと、その買い方が分かります
著者について
- 株式投資歴15年以上、個別株・投資信託・ETFの取引履歴が多数あります
- 節約、副業で貯めた資金をコツコツ投資、40歳で資産は4000万円オーバーしました
・この記事を書いている私のプロフィールはこちらです。
- 節約と投資と副業が趣味の40代サラリーマン
- 仕事は原価計算などお金に関する仕事一筋
- 趣味が興じて簿記2級を独学で取得
- 4人家族で生活費は月27万円。資産は4千万
- 35歳でうつ病を経験し、会社に依存しない生き方に挑戦中
投資信託、ETFの違いは?買うべき金融商品は手数料と安定で選ぼう

投資信託とETFの違いとは
ETFとは
ETFとは投資信託の一部
ETFとは「Exchange Traded Fund」の頭文字を取ったものです。
日本語略は「上場投資信託」、なので実はETFも大きな意味では投資信託です。
ETFを投資信託の中でも区別して呼んでいるのは、証券取引所が取り扱っているからです。
上場しているので、通常の株式と同じように証券会社を通して、証券取引所が開いている時間にリアルタイムで売買ができます。
またETFは日経平均、米国株式指数S&P500のような特定の指標に連動するように、構成されているという特徴があります。
ETFの種類
- 株価指数連動型
日経225やS&P500などの株式指数の値動きに連動するETFです - REIT(不動産投資信託)
投資家から集めた資金で、不動産に投資して家賃などの収益を分配するETFです - 商品先物
金や原油、小麦などの実物資産の先物価格に連動するETFです
ETFと投資信託の違いとは
上場しているか
一方、一般的に投資信託と私たちが呼ぶものは非上場の投資信託です。
非上場の投資信託は証券取引所では取り扱っていません。
証券会社や銀行、郵便局などの運用者が自ら考案して、独自に売買している商品です。
商品の多様さ
商品の種類の多さ、多様さは投資信託の方が圧倒的に多いです。
ETFの種類は約250銘柄ですが、投資信託はその20倍以上存在します。
その理由は、各銀行や証券会社などが独自にそれぞれ商品をラインアップしているからです。
注文方法の違い
ETFの場合は、証券会社に上場しているため、証券所が開いている時間帯に通常の株と同じ方法で注文ができます。
(指値注文や成行注文)
一方の投資信託は、証券所では無く各銀行や証券会社を通して注文をします。
指値注文が出来ないので、注文した時点では価格が分からないという特徴があります。
価格変動のタイミングが違う
ETFは証券所が開いている間、常時価格が変動します。
投資家の買いと売り注文の需給による変動や、価格に影響を起こすニュースなどが原因で売s。
一方の投資信託は、価格は1日1回更新される方式です。
また外国株や債券に関するETFの場合は、翌営業日以降に取引されるので、タイムラグが大きくなります。
売買手数料の違い
ETFの場合は、売買手数料は購入する証券会社により変わります。
株式の売買と同様に、購入(売却)額によって金額が決まるパターンが一般的です。
一方、投資信託では販売している金融機関で異なります。
最近は、販売手数料が無料の投資信託(ノーロード・ファンド)も多く存在します。
信託報酬の違い
信託報酬とはETFや投資信託を、保有している期間に応じて証券会社などに支払う管理料です。
そのためETFでは購入した証券会社、投資信託は購入した金融機関によって金額が異なります。
一般的にはETFの方が、信託報酬は安くなっています。
積立投資の方法が違う
投資信託の場合、購入する額を決めて毎月1回その金額の範囲で取引する方法が可能です。
自分で注文する必要はなく、金融機関が自動で決まった日にちに購入してくれます。
一方、ETFでは基本的には積立投資は自分で注文する必要があります。
また購入方法が100株単位など、株数が決められているので、定額に調整が出来ません。
投資信託の定義は
上場、非上場に関わらず投資信託の定義は以下の通りです。
投資信託とは
- 投資家から集めたお金を大きな資金として、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品です
- 集めた資金をどのように投資するかを、投資信託の方針に従い専門家が決定しまう
- 投資信託の運用成績は市場環境で変動するため元本は保証されません
- 投資信託には購入時の手数料や、維持にかかる委託手数料が発生します
投資信託、ETFそれぞれのメリット・デメリット
非上場投資信託とETFのメリット、デメリットはこんな感じです

非上場投資信託のメリット・デメリットを解説します。
- 月々100円から積立投資できる商品があります
- 個別株を組み合わせて、より高い投資成績を狙うことができます(リスクも増えます)
- 多々ある証券会社や銀行、郵便局などが独自の商品を幅広く設定しています
- 手数料は証券会社が入る分、高めになります
- 換金には解約手続きなどで時間がかかります
- 証券会社などで独自の規約を設けているので、規約が煩雑です
ETFについてメリット・デメリットを解説します 。
- 証券取引所が開いている間、リアルタイムで値動きが確認できて、売買もその場で可能です
- 間に証券会社などが仲介していないので、手数料が安くなります
- 選択肢は非上場投資信託と比較すると少ないです
- 通常、自動で毎月積立投資や分配金の再投資ができないので都度自分で購入します
それぞれのメリット・デメリットを説明しましたが、ではどちらを購入するのが良いのでしょう。
投資信託、ETFはどちらがお勧め?手数料と収益性で選ぼう

結論から言うとETFがお勧めです。
その理由は手数料の安さと安定性です。
では理由を説明していきます。
手数料の安さで選ぶ理由
ETFが非上場投資信託にくらべてどのくらい手数料が安いのか比較します。
こちらが楽天証券で購入できる、米国株式全般を扱う投資信託の手数料の比較です。
- 非上場投資信託(楽天・全米株式インデックス・ファンド):0.162%
- 米国株式3500銘柄に投資するETF(VTI):0.03%
手数料が5倍以上違いますが、実際の金額で考えるとどれくらいなのでしょうか?
仮に30年間、毎月3万円を積立した場合の手数料の差を計算します。
ETFと非上場投資信託それぞれの計算を行って結果を表にします。

- 毎年36万円ずつ投資をしていきます
- 手数料は翌年の評価額からマイナスします
- ETF、非上場投資信託とも利回りが毎年5%あるものとして計算します
- 30年たつと評価額の差は24万円ひらきます
- 手数料の30年間の総額はETFが約5万6千円、非上場投資信託が30万円になります
同じような銘柄で運用成績が変わらない場合は、圧倒的にETFが有利だと思いませんか。
これだけの手数料の差を払うメリットが非上場信託にあるのか調べてみましょう。
収益性の差に違いはあるのか
非上場投資信託は証券会社が独自にリストアップした銘柄を組み合わせています。
それだけ厳選した銘柄で運用した結果、利回りが上がっていれば非上場投資信託を選ぶ価値があります。
実際のところはどうなのでしょうか?
米国株関連の投資信託でETFと非上場投資信託で運用利回りを比較します。
2020/6~2021/5までの1年間の運用成績で比較をしてみました。
それぞれのランキング1位~4位までをリストアップした結果がこちらです。

利回り順に並べると1位は非上場投資信託ですが、2位から5位まですべてETFになりました。
証券会社のプロが選別した銘柄であっても、手数料のハンデを超えて運用するのが難しいのが分かります。
手数料、収益性で総合的に見てもETFが有利と言えると思います。
では続いてETFの中でもお勧めな商品をいくつかご紹介します。
手数料と安定で検討したお勧めのETF
私が実際に毎月購入しているETFを紹介します。
これらは方針が同様に設計されたETFの中で手数料が最も安いものを選定しています。
いくつかのETFを組み合わせることで、全体の運用成績が安定します。
VOO バンガード・S&P 500 ETF
- 米国株式市場のS&P500指数への連動を目指すETFです
- S&P500関連ETFの中でも管理報酬0.03%で最低水準
VHT バンガード・米国ヘルスケア・セクターETF
- 米国株式の中でも医療銘柄を中心に組み込んだETFです
- 不景気下でも安定性が高い業種です
- 業種別のETFでは管理報酬は最低水準の0.1%です
BLV バンガード・ 米国長期債券 ETF
- 株式では無く米国債券価格に連動するETFです
- 運用成績は株より落ちますが、株価が暴落すると債券価格が上がり全体が安定します
- 毎年平均して3~4%の配当収入が得られます
- 管理報酬は最低水準の0.05%です
ETFの購入は楽天証券がお勧め
理由は2つあります。
- 楽天クレジットカード決済で1%の楽天ポイントが貰えます
- 楽天のSPUで「+1倍」の特典があります
ETFを含む投資信託がクレジットカード決済できるのは現在楽天証券のみです。
毎月数万円の購入をするなら、年間で数千円のポイントがもらえますよ。
私がお勧めしたETFもすべて取り扱いがあり、さらに一部を除いて売買手数料が0円です!
最後に
この記事をまとめます。
- 非上場投資信託とETFでは手数料の安さ、収益性で上回るETFがお勧めです
- デメリットは分配金や毎月の購入を自分で行う手間がかかることです
- お勧めのETFは「VOO」「VHT」「BLV」です
- ETFの購入は楽天証券を使うと楽天ポイントがもらえてお得です
最後にこちらのグラフを紹介します。

グラフが示す通り、ETFの規模はここ10年で5.7倍に成長しています。
その理由はこの記事で説明した通り、その収益性が世界中で認められたからです。
大切な資産形成を考えるなら、まず第一の選択肢にETFを考えてみてはいかがでしょうか?
さらに詳しい投資に関する知見をこちらの記事でまとめています。
このブログでは節約・副業・投資に関する資産形成に役立つ情報を紹介しています。
一人でも多くの読者の方が、今日から豊かな人生設計を始めるきっかけになればと思っています。
良かったら気になる記事を読んでみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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